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<<   作成日時 : 2015/08/15 18:15   >>

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『 孫たちへの遺産 』 

世界平和は夢なのか・・
昭和元年生まれの私は、履歴書が何も考えずにすらすら書ける。終戦が昭和20年だから私は20・。戦後70年だから、今は90歳というふうに・・。
女学校卒業が18年3月・・戦争真っ最中。
家にいると「徴用」なるものが来て軍需工場に行かされる。それも日本中何処に行くか判らないとの噂で、市内の「小倉陸軍造兵廠」に知人のすすめで勤める事になった。
十九年、戦局は益々激しくなり、毎日昼夜をわかたずB29が襲来するようになった。   
九州北部には小倉陸軍造兵廠、八幡製鉄所、長崎造船所、と軍需工場があるため、敵機に狙われやすい状況にあった。
「臨時ニュースを申し上げます。足摺岬上空B29来襲」ラヂオが叫ぶ、まもなく      
「ぶー、ぶー」と警戒警報のサイレンが
辺りに鳴り響き、続いて「ぶ〜〜」と空襲警報・・   
B29が爆弾や焼夷弾を落としにくるのである。少しの灯りでも標的になるからと、煙草も禁止されていた。B29は高い所を飛ぶので日本の高射砲は届かないと言う噂も聞いた。
廠内の地下防空壕では、鹿児島からの学徒女学生二百人がB29の爆弾の直撃を受け、全員死亡との噂も聞いた。仲良しの友も家族全員自宅防空壕で亡くなった。
B29の他、艦載機と言う小型飛行機が飛んでくる。艦載機は昼間飛んできて機関銃で狙い撃ちをする。時たま日本の大砲が命中した艦載機が大空を炎の塊となりぐるぐる廻り乍ら頭上に迫って落ちて来る・・・と言う恐ろしい体験もした。何処に堕ちるか判らないので空を見上げてうろうろするばかり・・逃げようがない。
毎晩のようにB29来襲の空襲警報が鳴り響き、その都度家族は自宅地下の防空壕へ、私は重要書類持ち出しの為、帰宅したばかりの事務所まで走る。
自宅から造兵廠の門迄、住宅街を約1K、それから広い廠内を本部事務所迄約1K・走った・・走った・・・夢中で走った。怖い等考える暇もない。
住宅街は灯火管制が敷かれているので真っ暗だが、行きがけはどの家も起きていて人影があり怖さは感じないが、敵機が去り警報が解除になって自宅に戻るときはどこの家も寝静まっていて不気味だった。
真っ暗闇の住宅街を自宅目指して走るのみ、心配して途中まで迎えに来てくれていた母の姿が見えた時は嬉しかった。これが終戦迄、毎晩続いたのだが、苦しいとか、きついとか思った事は無かった。 
唯々言われるが侭に勤めていたように思う・・。
事務所に駆けつける途中、空から機銃掃射を受けて、慌てて近くの樹の陰に逃げ込んだとき、見上げた小型飛行機の大きいメガネをかけたアメリカ兵と目が合ったと若者に話したら
「お婆ちゃん嘘だあ!操縦士と目があっただなんて・・・」
一笑にふされた。
そうでしょう、今の若者には理解出来ないでしょうね。食べるものはいっぱいあるし、国内旅行、海外旅行と流行っているけれど私たちの旅行は「買い出し」でしたよ・・。

あの時代、日本は「東洋平和の為ならば・・」が謳い文句だったが「世界平和」は、夢の又夢なのか・・・。

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内 容 ニックネーム/日時
Otogozeさん、お早うございます。
戦後70年。戦後2年目に生れましたから、自分の年は「戦後年−2」歳。記事中にある「空襲警報」の生は聞いたことが無いはずですが、映画などではなく、聞いたような。
最近、歴史を復習していて納得しました。昭和25年6月朝鮮戦争が勃発した時に、西日本一帯に空襲警報が発令されたとあります。小倉市上冨野に生れた私は、多分それを聞いたのでしょう。思い出すだに、不安を煽る不気味な音色でした。父に連れられて行った砂津の港で、前が観音開きに開く船から(LSTと言うそうです)戦車が出て来ました。
三萩野の米軍基地から完全武装した米兵が集団脱走し、乱暴狼藉を働いた事件もありました(新聞には載らなかった様ですが、松本清張さんが小説に書きました)。
こんな話も子供達にほとんどしたことはありません。しても聞いてくれないでしょう。黙って文章にして残すしか。
二人の孫がもう少し大きくなったら(自分が生きていたら)、話してみますか。
最近、記事が出ないので心配しておりました。
では、お元気で。
日立市の一爺じ
2015/08/26 06:42

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